2016年7月8日金曜日

感想&書評「どこまでも殺されて/連城三紀彦」(ネタバレ注意)感想レビュー・物語は教師が生徒に作文を提出させるところから始まります。 #Nove

どこまでも殺されて/連城三紀彦 が凄い。

だいぶ古くてマイナーな作品ではありますが、これは是非とも試していただきたい名作の一つです。

どこまでも殺されて/連城三紀彦
物語は教師が生徒に作文を提出させるところから始まります。
教師はその中で一つ気になる文章を発見します。
署名の無い作文。
題名は「どこまでも殺されて」曰く、「僕は何度も殺された。」と。
初めはただのタズラ書きだと考える教師ですが、読み進めるうちにどうしてもこれがただのイタズラだとは思えなくなり、学級委員の女の子に、協力を仰ぎ調査を始めます。

この作文がただのイタズラなのか、それとも何かの謎かけなのか、まさか本当に何度も殺されたと言うのか...。

調査を進めるうちに増え続ける謎、そして誰が何のためにこんな奇怪な文章を書いたのか。

薄気味の悪い、訳のわからない謎は淡々とした世界観の中で少しずつ解き明かされていきます。
謎が解けた時は「そうだったんだ!?」と叫んでしまいました。

知らず知らずのうちに物語の世界に入り込んで、本当にこの子は何度も殺されてしまったのではないかと思ってしまう作品です。

短編集でとても読みやすいので、書店などで見かけた時は是非とも読んでみて下さい。

ありがとう寄稿。

働く女性をテーマにする小説は、「バリバリ働く女性が人生に疑問を抱いて、男性との恋を通じて人生の大切なものを見つける」という筋書きがほとんどです。しかし、今の私たちにとって、こんな筋書きはリアリティーを感じないのではないでしょうか?その点、『ポトスライムの舟』はひと味違います。
感想・書評「ポトスライムの舟(津村記久子)」ネタバレ注意・働く女性を題材にしながらも恋愛で救われるなどという甘えは一切なし(レビュー)。 #読書 | 安心の在宅ワーク!稼ぐ人の口コミ・ブログライティング。

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