いしいしんじさんの「雪屋のロッスさん」は登場人物も文体も波打つリズム
いしいしんじさんの「雪屋のロッスさん」という小説のタイトルを見て、まず雪屋という職業に惹かれます。この本は、いくつものショートストーリーが積み重なっていて、ロッスさんもそのうちのひとりです。物語のひとつひとつは直接は関係していませんが、読む人次第では同じ町の物語とも感じられると思います。主人公である人々はみな、街に暮らすちょっと変わった人たちですが、いたって普通の人たちともいえます。そんな彼らが巻き起こすささやかな物語が、静かな時間の中で綴られます。
本の装丁も純白で、世界観の静謐さをうまく表していて、いしいしんじさんの名前やほかの「麦ふみクーツェ」などの有名な作品を知らない方も手に取りやすいのではないでしょうか。
特筆すべきは、この小説の文体が、くるくると変わっていくことです。物語ごとに文体が異なるのではなく、ひとつのお話の中でめまぐるしく変わります。「〜です」と書かれてあるすぐ次に「〜だ」という言葉遣いになります。これは台詞の部分だけの問題ではないので、非常に面白いです。
まるで音楽でいえばフリージャズのような感じで、リズムが一定ではないのに安定しているという感じで、読む人はたちまち引き込まれてしまうと思います。
ありがとう寄稿。
いよいよ闘いの火ぶたが切って落とされたのです。すぐり、ヘンリーにおいては悔いの無い展開にも期待するものです。
いぬばか5巻第51話「二人の絆」(桜木雪弥)感想&あらすじ・王者として君臨している仁科訓練士でもあるのです…ネタバレ注意。 #マンガ - みんなのブログ。