2016年4月10日日曜日

感想&書評「夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦)」(ネタバレ注意)感想レビュー・山本周五郎賞、2007年本屋大賞2位受賞、ハチミツとクローバーの作者・羽海野チカさんも絶賛。 #Novel

夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦)は甘酸っぱい、心躍るファンタジーです。

「夜は短し歩けよ乙女」は森見登美彦さんによる甘酸っぱい恋愛小説です。山本周五郎賞、2007年本屋大賞2位受賞の他、あの大人気漫画、「ハチミツとクローバー」の作者である羽海野チカさんも絶賛する作品です。
物語の舞台は京都。主人公は京都の国立大学に通うちょっぴり変わり者で冴えない大学生の男、「先輩」です。彼は同じクラブの後輩である、愛嬌がありながらも芯の強い「黒髪の乙女」にゾッコン。なんとか格好のいい所を見せようとするも、その不器用な性格ゆえにどうにも空回りしがちなのが切なく、しかし面白い。学校、夜の街、古本屋街。至るところを駆け回る黒髪の乙女の後を追う先輩なのですが、行く先々で様々なトラブルに巻き込まれたり、どうにも一風変わった人たちと出会うことになります。とある理由からパンツを替えないで履き続けている「パンツ番長」や、天狗を自称する不思議な青年「樋口さん」、古本屋街に住み着く少年の姿をした「古本市の神様」など、端を固めるキャラクターも個性いっぱいで愛着が湧きます。こんな奇天烈な人たちに囲まれ、様々な不思議体験に巻き込まれていく二人を追っているうちに、読んでいる側もファンタジー世界に飛び込んだような気にさせられます。
また、この本は描写の美しさや独特の言い回し、テンポの良さが読んでいて気持ちよいです!まさに大人も楽しめるファンタジー小説、恋愛小説が苦手な人も楽しめる恋愛といってもよいと思います。読んだ後に感じるほっこりとした暖かさと、じんわりとした感動が味わいたい方は是非読んでみて欲しい作品です。

ありがとう寄稿。

式典の場で民衆からの歓声に応えるリヴィウス、そして公務をすっぽかして逃亡したのに民には大人気で、登場するとリヴィウス以上の大歓声を受けたニケ、という図式に笑いました。
それでも世界は美しい2巻(椎名橙)感想&あらすじ・式典の場で民衆からの歓声に応えるリヴィウス、そして公務をすっぽかして逃亡…ネタバレ注意。 #マンガ - 面白い漫画を教えてください。

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